ブレストはスポーツだ! ブレインストーミングのコツとアイデアの質

マーケティング

「ブレインストーミング」いわゆる「ブレスト」は、Webサイト制作の現場に限らず、製造業や人事総務などの管理部門、広報部門など、業種や職種を問わず頻繁に行われています。

「ブレインストーミング」は、ちょっとしたコツと繰り返しの訓練で、効率がよくなり見違えるほど成果が出るようになります。今回は「ブレインストーミングのちょっとしたコツ」を紹介します。

ブレインストーミングの3大ルール+2

ブレインストーミングのやりかたは、数多くの本で紹介され、かなり確立していて、普遍的なルールがあります。

3大ルールは次の3つです。

  • 1)数、量の多さが大事
  • 2)否定禁止
  • 3)ヒトのアイデアにのっかる(パクる)

今回はこれに加えて、

  • 4)紙に書く
  • 5)無礼講

をサブルールとして解説します。

1)数、量の多さが大事

質よりも量、アイデアの数の多さが最優先です。

バカバカしくてもデタラメでも、なんでもよいので、とにかくたくさん出しましょう。

一定の時間内に集中してアイデアをたくさん出すことは、訓練で上達していきますので、チームで繰り返し練習することが大事です。定期的にブレストを開催することもよい方法です。
数多く出していると、量が質に変わる瞬間がやってくる、というのがブレストの成功法則です。

2)否定禁止

出てくるアイデアを、批判したり否定したりすることは禁止です。

ブレストの時間の間は、どんなにバカバカしくても、どんなにダメでも、ヒトのアイデアも自分のアイデアも、絶対に批判してはいけません。皮肉に聞こえるようなことを言ってもいけません。

むしろ、おもしろがって盛り上がる能力が問われます。

嘘をつくほど極端になる必要はありませんが、ホメる技術もブレストの技術といっしょに身につけましょう。

3)ヒトのアイデアにのっかる

おもしろがって盛り上がることの延長として、メンバーのアイデアをパクって別のアイデアを出すことが大事です。

こういうちょっとしたことからブレイクスルーが生まれます。

チームでブレストをする醍醐味でもありますので、ブレストの時間内はあえて「パクリOK」を強調して宣言し、全員で意識してやってみることを勧めます。

4)紙に書く

言っているだけでは発想が広がりにくいので、紙に書くことが大事です。

一人でブレストする場合も、必ずすべて紙などに書いてください。

チームで行う場合、ホワイトボードに書記する担当を用意するものよいですが、一番オススメの方法は、付箋(ポストイット)に書いて貼り付けることです。

貼り付ける先は、ホワイトボードでも、B紙でもよいでしょう。

ホワイトボードはブレストが終わった後にスマホで写真を撮れば記録とすることができます。B紙は大きなポストイットのようになっているタイプが、少し高価ですがオススメです。(持って帰って壁に貼り付けられます。)

付箋(ポストイット)を使う手法は、「リーンスタートアップ」や「デザイン思考」の本を読むとよく出てきますので参考にしてください。

付箋(ポストイット)に書き込むのは、1枚に付きアイデア1個としてください。

短文で、大きめ・太めの字で書き込みます。貼り付けながら、メンバー全員にわかるように発表してください。

この方法をとることで、遠慮がちになる日本人でも意見が言いやすくなる効果があります。

付箋(ポストイット)のめくり方、利用のコツ

意外と知られていない、付箋(ポストイット)利用のコツを紹介します。

前述のように付箋を貼り付けていると、下側がペラッとめくりあがったままになってしまい、書いてある情報が見にくいときがあります。これは付箋のめくり方を変えることで、ぺったり平らに貼り付けることができます。

付箋をめくってはがすときに、普通はのりが付いた部分を上にして、下側からはがすことが多いです。下側からはがしてしまうと、下側がめくれあがった状態のクセが紙についてしまいます。

よって、はがすときに、のりの付いたところを上にして、横からはがしてみてください。(右からでも左からでもかまいません)

そうすると、再び貼り付けたときにめくれあがったクセがつかず、平らになってくれます。

5)ブレストの時間内は、無礼講ルール

「無礼講」というと、若干言葉が古く、死語に近いかもしれません。

要するに、「ブレストの時間内は、立場や年齢の上下にかかわらず、意見を言い合って良いというコンセンサスをつくる」ということです。

礼節、ある程度の上品さはまもるべきですが、年下だからと意見をいうのを遠慮することは絶対に避ける、という雰囲気を作ることが大事です。

冒頭の工夫(アイスブレイク)

前述の無礼講の雰囲気をつくるために、ブレスト時間の冒頭にちょっとした演出をすることがあります。これを一般に「アイスブレイク」と呼びます。

特に、外部のワークショップで全員が初対面という場合、あまり顔を合わせたことがない他部門と合同のブレストになった場合などに、「アイスブレイク」の時間は必ずとりましょう。

「アイスブレイク」として行うことは、なんでもかまいません。初対面で誰でもが言いやすいテーマを設定してください。たとえば、1分で自己紹介、今日の豊富、ちょっとしたゲーム、メインテーマよりも軽い話題でのブレストなどです。

人数

ブレストをするときの人数は、数人、4~5人で分かれたほうがやりやすいと一般的には言われています。

これは現場によって、つまり、業種やメンバーの年齢、スキルなどによって適切な人数が違ってくると思います。自分たちにあった人数を試行錯誤しながら見定めていきましょう。

繰り返しの練習が結構大事なので、スポーツだと思って取り組むのがよいと思います。

まとめ

ブレインストーミング、ブレストのコツを、付箋の使い方など比較的細かいテクニックをまじえて紹介しました。。

お役に立てば幸いです。


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