「HTML」について、そもそも何なのか、書き方の超基本から、どういう考え方がベースにあるのかを紹介します。
「HTML」とタグ
「HTML」とは、ハイパーテキスト マークアップ ランゲージ(HyperText Markup Language)の略称です。
「マークアップ ランゲージ」(Markup Language)とは、「タグ」を使って意味や構造を指定する技術です。
「タグ」とは、この部分が何なのか指定する目印です。たとえば、服屋さんの売り場を想像していただいて、その売り場全体の中に売り物である服の1つ1つについている「タグ」をイメージしてください。「タグ」には、「この服は、何という名前で、何で、いくら」みたいな情報が書かれています。これが、「マークアップ」のタグに近いイメージです
つまり、「タグ」をつかって、文章や画像などの内容(コンテンツ)に印を付けていくのが「マークアップ・ランゲージ」ということです。その「マークアップ・ランゲージ」に超便利な機能「HyperText」を付けたのが「HTML」です。
つまり、文書の中に別の文書を結びつける・関連付ける機能が、際立って特徴的だったのです。「リンク」あるいは「ハイパーリンク」と呼ばれました。それをクリックすると世界中のあちこちの文書へ飛んでいけるので「hyper-(~を超えた)」「”text”(文書)」と名付けられました。
「HTML5」は現在の世界標準
ネットの世界では番号を付けて呼ぶネーミングがよく出てきます。
もともとはソフトウェアのバージョン番号から来ている慣習だと思うのですが、バージョン番号の番号付けはそもそもそのソフトウェアの作者の趣味で付けられるので、いいかげんです。
2018年現在の「HTML」世界標準は第5世代だと思われているようで、それを「HTML5」と呼びます。2014年ごろには登場していまでは大半のパソコン・スマホで利用可能です。
よって、単に「HTML」といった場合、「HTML5」のことを指していると思ってください。
「HTML」の書き方は、たった2つだけ
「HTML」の書き方は、実は2つだけしかありません。
- 1)要素(element)
- タグとその中身を指す。
- 2)属性(attribute)
- タグ名(要素名)の後ろにくっついている情報。
この2つのルールの組み合わせと繰り返しだけで、すべてのHTMLを表現します。
数少ないルールを繰り返し組み合わせる技術は、現在のソフトウェアで主流の考え方です。これは、現在のコンピューターそのものが、シンプルな計算を高速で繰り返す行うことが得意だからです。
プログラム言語は初心者には複雑なものに見えますが、ルールそのものはとても数が少なく、そのルールを繰り返し組み合わせてすべてのアプリケーションを動かします。
「HTML」の最小サンプル
Wikipediaによると、「HTML5」の最小限の書き方は以下の形となるそうです。
実は、これだけでも、表示可能です。
書かなかったものは、「いい感じで」「テキトーに」処理する
では、書かなかったものはいったいどうなったのでしょうか。
書かなかったもの、指定しなかったものは、表示するソフトウェアの側で「テキトーに」処理する、あるいは、「いい感じで」表示する、ことになります。
拍子抜けの答えかもしれませんが、この考え方は現在のソフトウェアの世界で共通する、他の世界にはあまりない特殊な考え方です。
「デフォルト」あるいは「デフォルト値」と呼ばれます。指定しなかったらこうしておくよ、という数値や動きのことです。
実際に表示に必要なデータはブラウザで確認できる
ブラウザがページを表示するために実際にどういう値が必要なのかは、カンタンに確認できます。
開発者向けのツールを開いてください。(Google Chromeなら、設定→デベロッパーツール、他のブラウザにもたいてい付いています。)
Console(コンソール)というところで、「window」と打ち込んで、Enter(改行)」を押してください。クリックすると、大量の情報が表示されます。これらの値が実際にページを表示するために設定されています。これを全部指定しなければならないとなると、ものすごくめんどうなことになります。
だから、デフォルト値、つまり、「いい感じで」表示しておいてください、というルールが成り立っているのです。
まとめ
「HTML」を理解するときに、最初の最初につかみたい知識を絞り込んで紹介しました。
お役に立てば幸いです。
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