企画初心者もツカえる超シンプルなコンセプトのつくりかた3ステップ

マーケティング

マネジメントや経営についての本を読んでいくと、たいてい、理念が重要だと書いてあります。

モノ作りやサービスの現場でも、理念やコンセプトが重要だと言われるようになりました。これは10年単位ぐらいのゆっくりした時間間隔ではありますが、着実に浸透しつつある考え方だと思います。

今回は、ホームページ、Webサイト制作でのコンセプト作りを前提としながら、いろいろなプロジェクトや仕事に使える「コンセプトのつくりかた」として、超シンプルなものを3つだけ選んで紹介します。

1)競合・ライバル探し

まずは、ライバル、競合を探します。

いま何か商売を始めようとしたら、ほぼ必ず競合がいます。つまり、同じようなことをやっていて、あるいは、同じようなお客様ニーズを満たしている会社やヒトが必ずいるのです。それがまったく新しい、革新的なアイデアだったとしても世界のどこかに同じことを考えているヒトがいるものです。

よって、何か志が低いように感じるかもしれませんが、ライバルを探して研究することが大事です。

Webサイト制作の企画であれば、そのWebサイトの企業のライバル、そのサービスや製品の競合を探します。そして、これらを並べてみて、本当にガチでぶつかる必要のある、あるいは、こうなったらいいな、という相手を探します。

そして、そのライバルと戦って勝つ、あるいは、戦わずして差別化する作戦がもし見えたら、企画は8割ぐらい終わったようなものです。

勝つ作戦まで見えなくても、優先順位は付けられるはずですので、競合を集めて、優先順位順に並べたり、製品カテゴリーやサービスの質などで分類してそれぞれに優先順位を付けていく作業をしてください。

2)ターゲット探し

次に、お客様、つまり、買ってくださる使ってくださる方々を調べます。

どんなヒトがどれぐらいの数いるのかを調べます。これは業界全体の調査データが使えます。

既存のビジネスや既存のWebサイトの場合、ものすごく細かくデータがとれるようになっている現場が多いです。

たとえば、「Googleアナリティクス」を利用すれば、Webサイトをみているユーザーがどんな人たちなのか、かなりの精度でわかるようになりました。ネットではなくリアルなサービス業であっても、POSやCRMなどでお客様のことをもっと知るという行動は、ごく当たり前に行われています。できるだけ質のよいデータを入手しましょう。

もし直接的なデータがもらえない場合でも、業界全体の位置づけから競合と関連付けてターゲットを探すと、うまく見つかって設定できることが多いです。

競合とターゲットを組み合わせてうまく狙いを定めることができたら、そこからコンセプトをつくるのはそれほど難しいことではありません。

3)ポジショニング探し

ライバルとターゲットが見えてきたら、「ポジショニング」を作ってみます。

ポジショニングとは、縦軸と横軸を引いて4つに区切り、それぞれの軸の意味を決めます。そして、競合企業やライバルのサービスがどの位置にあてはまるのか、それに対して自社・クライアントはどこに位置するのかを考えるのです。

軸の選定がキモです。
軸の意味として一番よく使われるのは、価格や費用です。とりあえず最初は、横軸を価格にしてみると作りやすいと思います。縦軸は、ライバルとの違いや差別化ポイントと思われるものを置いてみましょう。軸を変えながらいくつか作っていくと、みえなかった作戦が見えてくることがあります。

軸は、価格などの数字だけではなく、たとえばデザイン性や雰囲気などの形容詞も使うことができます。よって、主観的な感性も入ることになり、シンプルですが意外と奥が深く、クリエイティブな作業です。

ポジショニングを手がかりにして一番よく使われるのは、ブルー・オーシャン戦略です。つまり、「競合ひしめくところではなく、ぽっかりと空いている領域に集中しましょう」というストーリーを組み立てると、説得力が増します。 ポジショニングを作ってブルー・オーシャンを見える化するわけです。

まとめ)戦略はコンセプト

Webサイトやビジネスの企画において、コンセプトはすなわち「戦略」だと思ってよいと思います。

戦略を短いキーワード、一言で表したものをコンセプトとすれば、一本スジが通った企画に仕上がるでしょう。

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