Web上でのライティング、ネットでの原稿の書き方には、本や雑誌など他の媒体とは違うコツがあります。
Webライティングで気にするべきポイントとその対応方法を紹介します。
Webでのライティングは、流入を意識する
インターネット、Web上で文章を公開する、ということは広くあまねく知らせたい、という意図があるでしょう。
(※ 限定したヒトにしか見せたくないという場合もあるかもしれませんが、この記事では例外とします。相手を限定する技術は、ライティングそのものの他にたくさんあるからです。)
Web、WWWという技術はもともと、相手を限定せずに広くあまねく知らせるオープンな世界を前提に作られています。
しかし、現実的には、ただ書いてアップロードしただけでは、ほとんどだれも見てくれません。大量のヒトが発信している大量のコンテンツの中に埋もれます。見てもらうためには、ヒトを集める技術が必要です。
ヒトを集める技術を一般に「マーケティング」と呼びます。
Web上で発信する場合、「マーケティング」とはすなわち、「流入」を考えることです。つまり、だれがどこからどういうきっかけで自分のコンテンツをみるのか、その経路を考えることが、「流入設計」です。
よって、文章を書く、ライティングをする場合にも、流入を考えながら書くべきです。これが、従来の新聞や雑誌などの紙媒体とは大きくちがうところです。
考えるべき流入ルートは、「検索」と「SNS」
では、流入ルートにはどういうものがあるのでしょうか。
まずは、検索です。いわゆる「ググる」ことで自分のWebページを見つけてもらうことです。
Googleをはじめとした検索サービスのの巨大な媒体力が、他の媒体にはないネットの特徴です。「検索される」ことを意識してコンテンツをつくることが、検索エンジンからの巨大な流入をつくります。
それから、この10年で、検索サービスをおびやかすほど大きくなった流入ルートが、「SNS」です。
SNSという言葉の意味は時期によって変わってきましたが、いまはSNSといえば、Facebook、Twitter、Instagram、LINEなどを含みます。SNSは、ユーザーのつながり具合・関係性を手がかりとしてコンテンツを見つけてもらい、そこからリンクしてコンテンツを見てもらいます。
つまり、それぞれのSNSサービス上で広がることが、広くあまねく見てもらうための条件です。
この他、他のサイトからリンクを貼ってもらう、メールマガジンに載せる、ネット広告を出す、商品があるならECサイトからの流入、などいろいろなルート・手段が考えられます。しかし、前述の2つ「検索」と「SNS」に比較すると規模が小さくなります。
よって、流入ルートは、「検索」か、「SNS」、あるいはその両方から、をまず優先して考えることになります。
「検索」からの流入
検索するとき、「ググる」とき、何を思ってどういう行動をするでしょうか。
たとえば、友人と食事の約束をしたとします。
待ち合わせは渋谷です。いい感じのレストランを探して予約しなければなりません。まずは、検索ボックスを開きます。スマホをあけて、いつも検索に使うアプリに、「レストラン 渋谷」と入力します。店の名前がいくつか並びますが、よさそうなのが見つからないので記事もいくつかクリックして解説を読みます。1つずつ読んでいるうちにすぐに20件ぐらいの情報が目に触れて、なんとなく1つか2つに絞っています。さらにお店の名前で検索して、よさそうか確認します。
この行動の中で注意する点は2つです。
1ページ目しかみない
1つは、検索結果の1ページ目しか見ていない、ということです。
2ページ目以降もみて調べる、というヒトもいるかもしれませんが、表に出てくる統計数字をみる限りではほとんど1ページ目しかみていません。しかも、下の方をクリック(タップ)して見るヒトは極端に減ります。よって、検索するキーワードで上位に表示されることが、広くあまねく見てもらうために、とても重要です(当たり前ですね)
クリック(タップ)してもらい、かつ、読んでもらうために
2つ目は、検索結果に出たとしても、クリック(タップ)してもらわなければならない、ということです。
さらに、タップして記事が表示されたときに、ユーザーが「あ、違うわ」と思ってすぐに戻ったりしないようにしなければなりません。
つまり、「レストラン 渋谷」で検索したヒトが、いまの自分の問題を解決できるようにみえなければ、検索結果で上位に入ったとしても読んでもらえません。(ほとんどの場合、読んでもらえない記事はGoogleに察知され、順位は下がります。)
解決策)検索キーワードを決めてから記事を考える
この例では「レストラン 渋谷」というキーワードで検索していますので、逆に言うと「レストラン 渋谷」と入力したヒトの問題が解決できるように記事を書けば、そのヒトたちに喜んでもらうことができて、検索順位も上昇します。
つまり、ライティングする「前に」、あるいは、原稿を書く「前に」、どういうキーワードで検索されたいのか、検索キーワードを決めることで、順位の上がるコンテンツ記事が書ける、ということになります。
「SNS」からの流入
「SNS」から大量の流入を見込むためには、いわゆる「バズる」ことを狙います。「バズる」というのはある書き込みに対して次のことがたくさん起こっていることを意味します。
- 1)「リツイート」される、つまり、記事を引用、転送する
- 2)「いいね」される、つまり、賛同・好き・ハートなどの設定がされる
- 3)フォロワー数がたくさんあるヒトに、1)や2)をされる
「拡散する」とも言われます。
「炎上」は究極の拡散状態?!
SNS上で話題になり、評判になり、媒体力のあるヒトや他のメディアに取り上げられてさらに広がっていくことを意味します。
わかりやすいのは、いわゆる「炎上」状態でしょう。批判が批判を呼び、議論が議論を呼んでどんどん広がっていきます。
SNS上でページのタイトルやリンクを目にするヒトが多ければ多いほど、コンテンツ記事を見てもらえる数が増えます。
これには、読んでヒトに教えたくなる記事をつくる必要があります。おもしろい文を書く、ということです。
「バズる」ために、一定数以上のターゲットの目に触れる
もう一つの条件は、「バズる」までにそれをおもしろいと思うヒト(ターゲット)の目にできるだけたくさん触れることです。一定数の「リツイート」や「いいね」がつかないと拡散していくための火種が足りない状態になります。
まとめ
Webで成果のあがるライティングをするために、「検索」と「SNS」からの流入、あるいは、その流入を戦略的に起こす「流入設計」を紹介しました。
お役に立てば幸いです。
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